デスカム処理プリント基板アプリケーション
ニッシンのプラズマ応用ソリューション
- プリント基板アプリケーション
- デスミア処理
- デスカム処理
- 金めっき前処理
デスカム処理とは?
デスカム処理とは、配線形成の際、DFRの露光・現像後にスカム(DFRの現像残渣)を除去する工程です。
近年の微細配線化に伴い、DFRのパターン形状やDFRの親水性が配線形成に与える影響が非常に強くなってきています。
デスカムにより、銅表面に残ったDFRの現像残渣や裾引きを除去し、また親水性を向上させることにより、サブトラクティブ、セミアディティブの両工法において大きな効果を得ることができます。
ニッシンのデスカム処理の特徴
低温処理で、熱ダメージを軽減することができます
DFRは熱に弱く、熱ダメージによりアウトガスが発生したり、その後の剥離工程で剥離残りが起きるなどの問題が発生していました。しかし、ニッシンのプラズマでは独自のプラズマ照射方法、処理方式により低温プロセスを可能としたため、それらの問題を解決しています。
また、エネルギーの高いラジカルを使用した化学的な処理により、他プラズマ方式よりも親水性向上能力に長けています。微細配線においてはその効果が強く表れます。
一般的にはL/Sが15/15μm程度以下ではプラズマによるデスカムが必要不可欠となってきています。
適応プロセス紹介
デスカム例(サプトラクティブ工程)
スカムの除去、親水性の向上により、微細、かつL/Sの異なるパターンに対しても均一にエッチングができ、設計どおりの配線形成を可能とします。
また、親水性向上により基板表面の液交換を増進し、エッチングレート向上によりタクトが短縮されます。
- エッチング後の配線(プラズマ無し)
- エッチング後の配線(プラズマ有り)
・上部パターン設計値:L/S=30/70μm
・下部パターン設計値:L/S=40/60μm
デスカム例(セミアディティブ工程)
微細配線では、DFRの疎水性や、DFRの裾残り(現像残渣)により、めっき未着、配線形状異常などの不良が発生します。
これに対して、プラズマによるデスカム処理を行うことで、DFR、Cuの親水性向上、スカムの除去により配線不良を改善し、微細配線形成を可能とします。
また、次工程までの時間管理が他工程と比較してシビアな工程ですが、ニッシンのプラズマ装置では枚葉処理(1枚ずつ処理)であるため、次工程までの時間が各基板で一定になり、複数枚同時に実施するバッチ処理システムよりも、その効果が大きく得られます。
セミアディティブプロセス向け適用例(L/S=10μm/10μmパターン)
- 処理無し
- 処理有り